内側に新たな区画溝 大田原・東山道駅路発掘調査

新たに発見された区画溝(黒い部分)の北端部。西側(手前右)へと直角に曲がっている=27日午後、大田原市佐良土

 大田原市教委が同市湯津上地区で手がけている古代の幹線道路「東山道駅路」の発掘調査で、佐良土の畑で確認された区画溝の内側に新たな区画溝があることが27日分かった。二つの溝は形状が似ていて南北方向にほぼ平行しているため、関係者によると同時期に掘られた可能性が高い。外側の溝は南北に175メートル以上あったことも判明し、発掘の調査指導委員長で島根大の大橋泰夫(おおはしやすお)教授(62)は「二つの溝が同時期のものであるとすれば、(駅路の中継基地である)磐上駅家(いわかみのうまや)か役所の支所だった可能性がある」としている。

 新たな溝は、昨年度の調査で溝を確認した畑の北側の畑で逆L字型に見つかった。外側の溝からは約20メートル西側に位置し、南北方向に約60メートル続き、北端部は西へ直角に曲がり少なくとも約10メートル続いていた。溝の幅は約1メートル50センチで深さは約50センチだった。南端部は未発掘。

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