全国学力テスト正答率 全教科で全国平均下回る 長崎県教委

全国学力テストの平均正答率

 文科省が28日公表した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果によると、長崎県内公立校の平均正答率は小学6年の国語・算数・理科、中学3年の国語・数学・理科の全6教科で全国平均を1~3ポイント程度下回った。県教委は「全国平均との差は縮まってきており、着実に学習の改善が進んでいる」とする一方、学校と家庭、地域が連携して授業以外の学習も支えていく必要性を挙げた。
 全国学力テストは4月に実施。県内の公立校計471校の小6児童1万541人、中3生徒9765人が参加した。
 本県の正答率は小6が国語64%、算数62%、理科62%だった。中3は国語68%、理科48%。いずれも全国平均より1ポイント程度低かった。
 中3数学は48%で3.4ポイントも下回った。「授業以外に2時間以上の学習(塾など含む)をしている」と答えた中学生の割合は全国平均を9.1ポイント下回っており、県教委は「数学の結果に影響を与えた要因の一つと推測される」とした。
 市町別では、西彼長与町と東彼東彼杵町が全6教科で全国平均を超えた。時津町も中3理科を除く5教科、島原市と新上五島町は中3の数学と理科を除く4教科で上回った。
 授業以外の学習の充実を図るため、県は本年度、新たに「学びの活性化プロジェクト」に着手。佐世保、松浦両市と新上五島町の小・中各1校の計6校を実践モデル校に指定し、1人1台端末を活用した「AIドリル」の導入などを進め、学習環境の改善を図っていく。


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