サミー・ヘイガーが語る3年振りのアルバムとプロデューサー、歌詞や一番好きなバンド

Sammy Hagar & The Circle - Photo: Leah Steiger courtesy of UMe

サミー・ヘイガー&ザ・サークル(Sammy Hagar & The Circle)による2作目のスタジオアルバム『Crazy Times』が2022年9月30日に発売される。

アルバム・タイトル『Crazy Times』で、メンバーはサミー、ベーシストにマイケル・アンソニー、ドラマーにジェイソン・ボーナム、ギターの名手ヴィック・ジョンソン。

この新作アルバムやプロデューサー、歌詞や一番好きなバンドについて、サミー・ヘイガーがuDiscovermusicに語ってくれた。

<YouTube: Sammy Hagar & The Circle - Crazy Times>

新作とプロデューサー

「この作品について、自分が感じているのと同じくらい情熱的に話すのは難しいんだけど、誇張したり自慢したりしているように聞こえたりするから、人に買ってもらおうとするためにはね。この最高なレコードが大好きなんだよ。このバンドでは10年近く一緒にやっているけどが、過去にレコーディングしたことがあるのは1回だけだ。でも、(今回は)やったんだよ。そしてこの曲とこのレコードは持ちこたえたと思う。とても誇りに思っているよ」

『Crazy Times』は、米ビルボードチャートのTop Album Sales/Top Rock Albumsなどで1位、全米チャートでは4位を獲得したバンドのデビュー作『Space Between』に続く、バンドのセカンド・アルバムだ。新作には10曲が収録され、そのうち9曲はサミー・ヘイガーが作詞または共作を担当。

また、注目すべきカバーとして、エルヴィス・コステロ&アトラクションズの1978年の曲「Pump It Up」が収録されている。アルバム・タイトル曲「Crazy Times」は、プロデューサーのデイヴ・コブとともにバンド全員で書いた曲で、ライヴでレコーディングされた。サミーはこのアルバムから参加したプロデューサー、デイヴ・コブについて語ってくれた。

「デイヴ・コブの功績は大きいんだ。というのも、3年前、彼が最初にレコード制作を持ちかけてきたとき、俺は断ったんだ。俺はこのバンドを活動している時に、自分のクラシックなヒット曲や過去にやったことと競争したくないって言ったんだ。その意味では、ほとんど不可能なんだけど、俺はただ極端なものを作りたかったし、ほとんどアコースティックな曲をビッグ・ドラムでやったり、レッド・ツェッペリンや他のハード・ロック・バンドがやったような、アコースティック・ギターを使った実験的なこと…つまり、アメリカンなものをやりたかったんだ。そしたらデイヴはこう言ったんだ、『ああ、僕はいつもそういうレコードを作っているよ。サミー・ヘイガーの決定的なレコードを作りたくなったら教えてくれ!』ってね。彼は天才的なプロデューサーだよ。ロック、カントリー、ソウル。何であろうとできるんだ。あいつは凄い奴だよ」

新曲の歌詞と世界で一番好きなバンド

アルバム・タイトル・トラック「Crazy Times」の背景についてはこう語ってくれた。

「コロナのロックダウン中に、たくさんの歌詞を書いたんだ。あの時、曲は書けなかったけど、いろいろなことを感じたから歌詞は書けたんだろうね。その時のノートを全部見返してみたら、ネガティブでダークなものがたくさん出てきたんだ。それはサミー・ヘイガーじゃない。つまり、それは俺が一番苦手とすることなんだ、わかるだろ?  普段の俺は“ミスター・サンシャイン”なんだよ。だから、気にならないんだけど、実は世界で一番好きなバンドはトゥールとピンク・フロイドで、そういうダークなバンドが好きなんだ。そういうのは普段の俺とは違うし、“Crazy Times”は…まあ、ダークな感じではないけど、俺がやることの大半よりダークなのは間違いない」

50年以上にわたって、サミー・ヘイガーはロック界で最も優秀なリード・シンガー、ソングライターの一人として認められてきた。ハード・ロック・バンドの草分け的存在であるモントローズで業界に参入してから、マルチプラチナムのソロキャリアを経て、ヴァン・ヘイレン、チキンフット、そして最新のベストセラー・スーパーグループであるサミー・ヘイガー&ザ・サークルのフロントマンとして活動。サミー・ヘイガーは25枚のプラチナム・アルバムを獲得し、全世界で5千万枚を超えるセールスを記録している。

Written By Tim Peacock

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**サミー・ヘイガー&ザ・サークル『Crazy Times』
**2022年9月30日発売

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