映画「島守の塔」きょう公開 宇都宮など4映画館

映画の一場面(c)2022映画「島守の塔」製作委員会

 太平洋戦争末期の沖縄県警察部長荒井退造(あらいたいぞう)(宇都宮市出身)らの姿を通して命の大切さを描く映画「島守の塔」の公開が5日、宇都宮市など県内4カ所の映画館で始まる。荒井と肩を組んで戦時行政を担った知事島田叡(しまだあきら)の出身地兵庫県と沖縄県でも同時上映される。

 県内では、宇都宮ヒカリ座(宇都宮市江野町)とMOVIX宇都宮(宇都宮市インターパーク6丁目)、小山シネマロブレ(小山市中央町3丁目)、フォーラム那須塩原(那須塩原市豊浦)で鑑賞できる。

 5日は、荒井役を演じた俳優村上淳(むらかみじゅん)さんと、五十嵐匠(いがらししょう)監督による舞台あいさつがヒカリ座とMOVIX、ロブレで予定されている。

 荒井は沖縄に戦火が迫る1944年7月から、実質的な責任者として県民の県外などへの疎開を指揮した。45年1月、島田の着任後は、苛烈な沖縄戦の中、一蓮托生(いちれんたくしょう)で県民の避難誘導などに力を尽くした。

 作品は、荒井や島田、2人に仕えた沖縄県職員らの奮闘や葛藤を描く。島田役を俳優萩原聖人(はぎわらまさと)さん、島田に仕える県職員の比嘉凛(ひがりん)役を吉岡里帆(よしおかりほ)さん、現代の比嘉役を香川京子(かがわきょうこ)さんが演じている。

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