岸田首相 長崎原爆資料館訪問へ 平和祈念式典参列に合わせ

 岸田文雄首相が9日の「長崎原爆の日」に長崎市内で開かれる平和祈念式典に参列するのに合わせ、長崎原爆資料館(同市平野町)を訪問する方向で最終調整していることが4日、複数の関係者への取材で分かった。実現すれば1996年の開館以来、現職首相の訪問は初めて。
 関係者によると、同資料館の前身となる長崎国際文化会館時代を含めると、84年の当時の中曽根康弘首相以来38年ぶりとなる。岸田氏は外相を務めていた2016年にも同資料館を見学している。
 長崎の被爆者団体はこれまで、「長崎原爆の日」に同資料館を訪問するよう首相に要望していた。被爆地広島が地元の岸田氏は「核兵器のない世界」の実現を掲げ、1日には核拡散防止条約(NPT)再検討会議に日本の首相として初めて出席し、演説した。


© 株式会社長崎新聞社