各国大使らが献花 長崎・爆心地公園で犠牲者悼む

原爆落下中心地碑に献花する各国の駐日大使ら=長崎市、爆心地公園

 9日の平和祈念式典に参列する各国の駐日大使らが8日、原爆犠牲者を悼み、長崎市松山町の爆心地公園で原爆落下中心地碑に献花した。
 核兵器禁止条約を推進してきたアイルランドのオウエン・フラビン1等書記官兼領事は、同条約など核軍縮に関する国際社会の動きについて「被爆者や広島・長崎両市の努力によるもの。長崎を最後の被爆地にするため、記憶を訴え続けて」と述べた。
 日本と同じく「核の傘」の下にあるノルウェーは、6月の核兵器禁止条約第1回締約国会議にオブザーバー参加。リーネ・アウネ公使参事官は「条約に参加できずとも、交渉を見学することは重要」と強調する一方、ウクライナに侵攻するロシアが隣接しており「環境は厳しく、核同盟は必要だ」と立場を明確にした。
 核保有国インドのサンジェイ・クマール・ヴァルマ大使は、自国の核兵器は戦争に使用しないとした上で「核廃絶は一部の国が他国に要求するのではなく、全体ですべきだ」とした。同日は62カ国と欧州連合(EU)の大使が訪れた。


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