【新型コロナ】川崎で2人死亡、1596人感染 老人ホームで新たなクラスター2件

川崎市役所

 新型コロナ感染症を巡り、川崎市は9日、市内外に住む10歳未満~100歳以上の男女1596人の感染を新たに確認したと発表した。幸区に住む90代男性、多摩区に住む90代女性の死亡も確認した。

 市は1572人の感染経路を不明としている。感染経路が判明している人のうち、家庭内感染は15人、陽性者との接触者は9人だった。

 市によると、死亡した90代男性は市内の高齢者施設の入居者だった。7月25日に施設で陽性者が出たため、26日の検査で陽性が判明した。男性は発熱、せきなどの症状があり、施設で療養を続けたが、8月8日に死亡が確認された。死因は新型コロナウイルス感染症だった。男性は慢性閉塞(へいそく)性肺疾患などの基礎疾患があり、ワクチンは3回接種していた。

 死亡した90代女性は、市内北部の医療機関に入院していた。8月1日に発熱し、検査の結果、陽性が判明した。そのまま入院を続けたが、4日に死亡した。死因は新型コロナウイルス感染症肺炎だった。女性は心血管疾患、脂質異常症などの基礎疾患があり、ワクチンは3回接種していた。

 多摩区の特別養護老人ホームで入居者7人の陽性が判明し、過去に確認された3人と合わせて計10人の感染が分かった。また、川崎区の有料老人ホームでも職員1人の陽性が判明し、過去に感染が確認された6人と合わせて計7人の感染が判明し、市はいずれも新たなクラスター(感染者集団)と確認した。

 感染者の症状別は軽症1434人、無症状73人、中等症11人、重症2人、調査中76人だった。

 感染者の年代別は、20代265人、40代251人、30代242人、50代236人、10歳未満174人、60代133人、10代120人、70代99人、80代60人、90代15人、100歳以上1人だった。

 また、市は9日、職員の陽性が確認され、園の運営が困難になったとして、同日から当面の間、「グリーンフォレスト神木保育園」(宮前区)を臨時休園すると発表した。

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