お盆の風物詩“チャンココ” 地元青年団、厳かに舞う 長崎・五島

チャンココを披露する下大津青年団の踊り手=五島市下大津町

 長崎県五島市下大津町で13日、お盆の風物詩「チャンココ」が始まり、地元の青年団が初盆を迎えた家などで踊りを披露した。15日も町内を回る。
 五島に古くから伝わる念仏踊りは、地域ごとに「オネオンデ」「カケ」などと呼ばれ、踊りや衣装が異なる。このうち、下大津、上大津両地区のチャンココは県の無形民俗文化財に指定されている。
 新型コロナウイルスの感染拡大のため、開催を急きょ中止した地域も複数あった。下大津では、例年訪れる商店街などでの披露を取りやめ、踊り手の数も減らすなど規模を縮小した。
 花笠に腰みの姿の下大津青年団は、夏の日差しが照り付ける中、民家の庭先で「オー、オーモンデ」などとかけ声を上げ、緩急のある踊りを披露した。
 夫の初盆を迎えた木戸久美子さん(60)は「故郷の踊りで供養してもらい、夫も喜んでいると思う」と話した。


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