長崎―福江結ぶ貨物船「第38協徳丸」 来年2月まで輸送体制維持

 長崎港と福江港を結ぶ貨物船「第38協徳丸」(199トン)について、運航する五島汽船協業組合(村田久之理事長)は、8月末に廃止せず、来年2月まで現在の輸送体制を維持すると明らかにした。
 今月、九州運輸局長崎運輸支局による臨時的な検査で、半年間の期限延長が認められた。村田理事長は「中古船の購入などを検討し、引き続き便の維持を模索していく」としている。
 同組合によると、協徳丸は食料品や農業用肥料、飼料、新聞などを輸送しているが、就航から約30年がたち老朽化。8月末の船の検査期限に合わせて廃止し、同じ航路で運航している別の貨物船「フェリーさくらⅡ」(883トン)に集約する方針だった。
 ただ、さくらⅡには貨物を一度に積み込めず、後便への繰り越しが想定されるため、島民の暮らしへの影響を懸念。自前での新船建造は資金的に難しいとして、中古船の購入など代替策を検討している。


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