清流や雪景 写実的で色彩豊か 笠岡・山元春挙展 9月4日まで

写実的で色彩表現豊かな作品が並ぶ会場

 笠岡市立竹喬美術館(同市六番町)で開催中の特別展「生誕150年 山元春挙展」(同美術館、山陽新聞社など主催)の会期は、9月4日の最終日まで残りわずか。30日も県内外のファンらが雄大で色彩豊かな風景画の数々を堪能していた。

 春挙(1872~1933年)は現在の大津市に生まれ、四条派や円山派の絵師に師事。写真撮影や油彩画の技法を取り入れた独自の表現を追求し、竹内栖鳳(せいほう)とともに京都画壇の重鎮として活躍した。

 清流の透明感を青と緑のグラデーションで表現した「しぐれ来る瀞峡(どろきょう)」や、山岳地帯に広がる雪景を六曲一双の〓(〓は尾の毛が併の旧字体のツクリ)風(びょうぶ)に描いた「万年雪図」など約30点を展示。香川県善通寺市から訪れた男性(57)は「伝統と新しさを併せ持つ春挙の魅力を楽しめた」と話した。

 午前9時半~午後5時。一般800円、高校生以下無料。問い合わせは同館(0865―63―3967)。

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