改正853円 県内最低賃金答申「適当」 長崎地方審、異議を審議

 長崎地方最低賃金審議会は30日、県内の最低賃金(時給)の改正に対する異議の申し出について審議し、答申が適当と長崎労働局長に意見を出した。同局は改正手続きを進め、9月8日に官報で公示。早ければ10月8日に発効する。
 審議会は12日、同局に県内の最低賃金(時給)を32円引き上げる853円に改正することを答申していた。答申について県労連から、今回の引き上げ額は過去最高ながらも、物価の上昇を考慮すると不十分と異議の申し出があった。時給の地域間格差を是正するためにも大幅な引き上げが必要とした。
 審議会では異議申し出に対し、労働者代表委員からは「審議を重ねた結果を尊重する」、使用者代表委員からは「物価上昇の使用者側への反映はかなわなかったが、結果を尊重すべき」という意見が上がった。労使双方の意見をもとに、審議会は12日の答申どおりに決定することが適当と同局長に答申した。


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