長崎市観光客258万人 コロナ前より6割超低下 2021年

 長崎市が7日発表した2021年の観光統計によると、新型コロナウイルス感染拡大による旅行控えが続き、同市を訪れた観光客は258万5700人(前年比1%増)にとどまった。年間700万人前後だったコロナ禍前と比べると、6割以上落ち込んでいる。
 大きく落ち込んでいた観光消費額も615億5197万円(同0.8%増)で横ばいだった。
 外国人延べ宿泊客数は1万4049人(同62.9%減)となり、30万人を超えていたコロナ禍前の5%以下に激減。クルーズ客船の入港は国内船の1隻だけだった。市観光政策課は「今年は6月から訪日外国人観光客の受け入れが再開されていて、長崎にも外国人客が一定戻ってくるのではないか」とみている。
 宿泊客は4割強の114万2400人(同1.5%減)で、残りは日帰り。個人客が227万7200人(同3%増)と全体の9割近くを占めた。団体客のうち修学旅行生は21万8千人(同73.6%増)で持ち直したが、コロナ禍前には及ばない。
 21年の主要観光施設の入場者数は▽グラバー園25万4514人(同21.5%減)▽出島17万9491人(同16%減)▽長崎原爆資料館29万6584人(同4.9%増)。


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