環境省のレッドリストで絶滅危惧II類に指定されている海浜植物・アッケシソウが、浅口市寄島町の自生地(市天然記念物)で咲き始めた。白く、突起のような小さい花をつけており、環境整備に取り組む地元の「アッケシソウを守る会」が8日、開花を発表した。
アッケシソウはヒユ科の一年草。秋になると高さ10~40センチの茎が赤く色づくことから「サンゴソウ」とも呼ばれ、寄島の自生地は本州唯一とされる。
今月に入り、同会メンバーらが開花を確認。ほぼ例年並みで、展望台付近の観賞エリア(25アール)では、土壌に海水を安定供給するための水路を整備した影響もあって生育は順調という。10月中旬には赤く色づき始める見込みで、同会の藤沢福夫会長は「市の誇りともいえるアッケシソウを多くの人に楽しんでもらいたい」と話した。
市教委が10日に予定していた花の観察会「緑のアッケシソウを楽しむ会」は新型コロナウイルス感染予防のため中止。色づく時期に合わせ、同会は10月15~24日に観賞エリアを一般公開する。