OKUTSU芸術祭 鏡野で開幕 作州ゆかり作家20人が300点

木工や和紙の作品、のれん「ゆえんふ」を展示している会場=鏡野町観光協会

 岡山県鏡野町一帯を舞台にしたアートイベント「第4回OKUTSU芸術祭」が10日、開幕した。作州地域ゆかりの作家約20人が奥津温泉街を中心に町内16カ所で約300点を展示し、芸術の秋を彩っている。11月20日まで。

 メイン会場となる道の駅奥津温泉(同町奥津)では、町民らが手ぬぐいに絵や模様を描いた「手ぬぐいアート」約400枚で回廊を飾り付け。津山市の作家による水墨画や木工作品を研修棟に並べているほか、隣接する同町観光協会にも酒器や椅子の木工、和紙をレースのように仕立てた作品などがお目見えし、観光客らがじっくり眺めたり写真を撮ったりしていた。

 友人と3人で訪れた同町の主婦(78)は「芸術祭に初めて来たが、どれもきれいで素晴らしい。いろんな会場に作品を見に行きたい」と話した。

 各会場には、油絵や日本画、彫刻、版画、短歌、昆虫の標本など個性豊かな作品を並べるほか、参加作家らによる手描きののれん「ゆえんふ」約40枚も登場。地元アーティストによる音楽ライブも予定している。期間中、津山、真庭、美作市、美咲町の9会場で連携企画展も開かれる。

 芸術祭は、鏡野町を縦断する国道179号沿線の活性化を狙いに、地元住民らでつくる実行委が2019年から開催している。問い合わせはかがみの近代美術館(0868―52―0722)。

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