名月、名園 名コンビに感嘆の声 後楽園で3年ぶり観賞会

雲間に浮かんだ中秋の名月=10日午後6時57分、岡山市・後楽園

 「中秋の名月」の10日夜、岡山市の後楽園で名月観賞会が開かれた。今年は昨年に続く満月で、月見日和とはいかなかったものの金色に輝く丸顔を雲間からのぞかせ、詰めかけた来園者を魅了した。

 特別に芝生広場が開放され、着物姿の女性や家族連れらが腰を下ろして月の出を待機。辺りが暗くなった午後7時前ごろ、東の山際から月が姿を見せ始めると「おおーっ」と感嘆の声が上がった。琴や尺八の演奏もあり、月見団子や弁当を味わいながら優雅な調べに聞き入っていた。

 観賞会は新型コロナウイルス禍で2020、21年は中止したため3年ぶり。毎年来ていたという備前市の女性(72)は「曇りの予報だったので感激もひとしお。わずかな間でしたが、久しぶりに友だちと一緒にきれいな月を見られてよかった」と話した。

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