「人数確認の対応を聞き取りした」牧之原市が保育園など16施設に独自立ち入り調査始める 年内に独自の安全管理マニュアル作成へ

静岡県牧之原市は9月14日、市内の保育園に立ち入り調査を行い、日頃の安全管理体制を確認しました。また、国は補助金を出し、全国すべての通園バスに安全装置を設置する方向で調整を進めています。

<篠原大和記者>

「牧之原市内の公立保育園です。これから市の職員による立ち入り調査が始まります」

牧之原市は園児の置き去り事件を受け、14日から市内の保育園などへの立ち入り調査を開始しました。調査の対象は、先週、静岡県とともに特別監査に入った川崎幼稚園を除く、保育園や認定こども園など市内16の施設です。

14日は、市の子ども子育て課の職員など6人が市内の公立保育園を訪れ、園児の出欠の取り方や運動や自由時間に職員をどのように配置しているかなどを確認しました。

<牧之原市子ども子育て課 前田明人課長>

「人数確認ですね。園外保育等で外に出るときもあるので、そういったときにどのような対応をしているかを聞き取りした。本当に大きな事故だったものですから、安全に対して(きょう調査した)園も本当に注意しなければならないと受け止めているようですので」

市によりますと、14日に調査した保育園に安全管理上の問題はなく、今後、他の施設で課題が見つかった場合は、運営体制の見直しを呼びかけていくということです。

市は事件の再発防止に向けて、県と進めている特別監査の終了後に事件の検証委員会を設置し、2022年内をめどに独自の安全管理マニュアルを作成する方針です。

今回の事件を受け、全国で子どもを守るための動きが広がっています。

<全国小規模保育協議会 駒崎弘樹理事>

「やはりヒューマンエラーというのはですね、どうしても起きてしまう。置き去り防止装置の設置の義務化というのを是非してはいただけないかと」

政府関係者によりますと、国が補助金を出し、全国すべての通園バスに安全装置を設置する方向で調整を進めています。また、政府は通園バスを持つ全国約1万箇所の施設で緊急点検を行い、10月中に再発防止策をまとめる方針です。

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