【大型で猛烈な台風14号】九州は特別警報発表の可能性 今できる台風への対策例

 大型で猛烈な台風14号は、勢力をあまり落とさず九州に上陸し、これまで経験したことのないような大雨や暴風となるおそれがある。九州では特別警報が発表される可能性もあるため、雨や風が強まる前に、早めの台風対策が必要だ。

九州では特別警報発表のおそれ

 大型で猛烈な台風14号は、九州南部には18日(日)未明から夜遅くにかけて、九州北部には18日(日)夜遅くから19日(月)昼過ぎにかけて最も接近する見通しだ。また、九州南部では17日(土)夜遅くから18日(日)にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性がある。
 九州では、南部・北部ともに、記録的な暴風・高波・高潮・大雨になるおそれがあり、特別警報が発表される可能性がある。雨や風が強まり始める前に台風への備えを確認し、早めに安全な所に身を置く必要がある。

 なお、20日(火)には本州付近を北東へ進むため、西~北日本の広い範囲で台風の影響を受けるおそれがある。

非常持ち出し袋の中身は自分に合った物を

 避難所に行く際など、当面必要となる最小限の物を納めた非常持ち出し袋を用意するといいとされている。中身としては、それぞれ自分にとって必要な物を考えて準備をしておく必要がある。
 例えば、飲料水、充電式のラジオ、簡易トイレなどが挙げられる。また、新型コロナ感染対策として、マスクや消毒液なども用意しておいた方がよさそうだ。高齢者や乳幼児がいる家庭では、おむつや常備薬なども必要になりそう。
 非常持ち出し袋は1人につき1つで、両手が使えるようなリュックサックなどに詰めておきたい。なお、目安としては自分1人で袋を片手で持てるくらいの重さがいいとされている。

雨・風強まる前の明るいうちに安全確保

 自宅、職場などが周囲と比較して土地が低くなっている、川の近くや山間部にあるなど台風の接近によって危険にさらされることが予測される場合、雨や風が強まる前の明るいうちに、安全な指定避難所や親せき・知人宅などに身を置きたい。なお、屋内では暴風によって窓ガラスが割れて飛散するおそれがあるため、窓からは離れた方がいいだろう。

 万が一、すでに大雨や暴風となっている中でやむを得ず避難が必要になった場合は、ヘルメットや帽子をかぶり、河川や用水路の近く、周囲よりも低い道路や地下通路は避ける必要がある。
 冠水している道路は深さが分からず、マンホールや側溝のふたが外れていることがある。傘、杖や棒などで地面を確認しながら歩き、長靴は水が入ると脱げやすくなるため、運動靴をはくとよさそうだ。
 また、今度も台風の最新情報や各自治体が発表する情報に気をつけて、自分や大切な人の命を守る行動を心掛けたい。

(気象予報士・鈴木悠)

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