国際平和デー 世界に響け「長崎の鐘」 長崎県内被爆者ら

長崎の鐘を打ち鳴らす人々=長崎市、平和公園

 国連が定める「国際平和デー」の21日、長崎市松山町の平和公園で、県被爆者手帳友の会の会員らが世界平和を願い「長崎の鐘」を打ち鳴らした。
 国連は「世界の停戦と非暴力の日」と定め、平和の鐘を鳴らす取り組みを進めている。同会はこの趣旨に賛同。2013年から市内の寺院などに呼びかけ一斉に鐘打をしている。長崎の鐘は、同会と県動員学徒犠牲者の会によって1977年、建立された。
 正午から約1分間、会員や観光客計約20人が鐘の音を鳴り響かせた。世界ではロシアのウクライナ侵攻が続き、停戦の兆しは見えない。友の会の朝長万左男会長は「鐘の音が風に乗って平和を世界に届けたい」。両親と参加した北九州市小倉北区中井4丁目の教員、徳永あかりさん(29)は「いろんな考え方や生き方がある中でみんな平和を願っている。どんな時代でも平和が一番」と思いをはせた。

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