“折り鶴アート”平和の願い込め 諫早市などのプロジェクト、西陵高生ら制作 長崎

高校生が制作した折り鶴アート=諫早市役所

 長崎県諫早市などでつくる実行委が企画した「折り鶴に願いをプロジェクト」で、市民らから寄せられた折り鶴を使い、県立西陵高の生徒らがアート作品を制作した。
 同プロジェクトは、ロシアによる軍事侵攻に対し、平和への願いを込めた折り鶴を募り、その数に応じた金額を協賛企業が拠出する内容。予想を上回る15万185羽が集まり、27事業者が拠出した140万円を8月、日赤の「ウクライナ人道危機救援金」に寄付した。
 折り鶴アートは実行委が2万羽弱を同校に提供し、協力を依頼。生徒会書記で2年生、木下陽菜さん(16)が下絵をデザインし、A0サイズ(841ミリメートル×1189ミリメートル)2枚分のパネルに1、2年生が貼り合わせ、約2週間かけて完成させた。
 作品のタイトルは「未来」。クリスタルの双葉をイメージしたデザインで、生まれてくる新しい命、今を生きる全ての命がクリスタルのように輝き続けてほしい、との願いを込めた。木下さんは「デザインに込めた願い、折り鶴に協力した多くの人や制作に参加した生徒たちの思いを感じ取ってもらえたらうれしい」と話した。
 折り鶴アートは今月末まで市役所本館1階に展示。10月には実行委を構成するたちばな信用金庫(同市)の本店営業部や南支店、諫早駅でも飾る。作品制作分以外の折り鶴は千羽鶴にし、長崎原爆資料館に贈る予定。


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