今期限りの引退表明 入村妙高市長 5期20年で区切り

 妙高市の入村明市長(75)は27日、5期目の今期限りで引退することを表明した。10月の市長選に出馬しない。入村市長は市議会9月定例会の閉会後、議場であいさつし、「市を預かる者として幸せな経験をさせていただいた。未来に引き継ぐ、お手伝いができたのではないかと思う」と述べた。20年にわたる支援に感謝した。

議場であいさつする入村市長

 入村市長は2002年、旧新井市長選で初当選。市町村合併に伴い05年、妙高市長に就いた。以降4回の選挙で連続当選した。
 議場でのあいさつでは「市民を守る全責任は私にあるという覚悟の下、立ち向かってきた」と強調し、豪雪や台風災害への対応などを振り返った。
 あいさつ後、入村市長は報道陣の取材を受けた。引退について「75歳を自分の中で決めていた。冷静に考えた」と説明。「(5期20年)頑張ったという気持ちはある」と述べた。新規事業に関し、道筋を付けることができたと語った。
 入村市長は先進的な環境政策や観光誘客、行政サービスのデジタル化などを推進。財政を健全化した。
 一方、子育てや転入支援などに取り組んだが、人口は減少した。
 5期目の任期は11月24日に満了となる。
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 9月定例会は27日、一般会計の本年度補正予算や昨年度決算など21議案を可決、認定、同意し、閉会した。

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