とちぎ国体きょう開幕 夢を感動へ、県勢823人が出場【動画】

42年ぶりに本県で開催される国体開幕を前日に控え、総合開会式が開かれるカンセキスタジアムとちぎ(左)は静かな朝を迎えた。新型コロナウイルス下で迎える初の国体。周辺の会場も感染対策など万全の準備が整った=30日午前6時15分、宇都宮市西川田3丁目(ドローンから、18枚をパノラマ合成)

 第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」は1日、宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎで総合開会式が行われ、11日間の熱戦の舞台が幕開けする。「夢を感動へ。感動を未来へ。」の大会スローガンの下、35の正式競技と特別競技の高校野球が行われる。新型コロナウイルスの影響で国体開催は2019年の茨城大会以来。選手たちは3年分の思いを胸に、国内最大のスポーツの祭典に臨む。

 全国から約2万人の選手・役員が来県し、県勢は823人の選手が出場する。冬季競技、競泳や体操などの会期前競技を終え、30日時点で本県の男女総合成績(天皇杯)、女子総合成績(皇后杯)はともに9位。1980年の栃の葉国体から42年ぶりとなる天皇杯、皇后杯の獲得を目指す。

 本県選手団は東京五輪代表を筆頭に国内トップレベルが集結。スポーツクライミング成年男子の楢崎智亜(ならさきともあ)、明智(めいち)(ともに県スポーツ協会)は2日のボルダリング予選から登場する。少年男子の同種目で優勝を飾った2014年の長崎国体以来となる兄弟出場で、再び頂点を狙う。

 ホッケーは昨年の日本リーグ男子1部を初制覇したリーベ栃木が主体の成年男子をはじめ、各種別で上位入賞に期待がかかる。

 初日は大田原市の県北体育館ほかで相撲、卓球、ボートの3競技で熱戦が展開される。相撲は1チーム5人の少年男子団体の予選。県勢は今夏の全国高校総体8強の黒羽高と矢板高の合同チームが福岡や滋賀、石川と対戦する。

 卓球は1チーム3人の団体戦。予選の1次リーグで本県の成年男子が長野と、少年男子が福島と戦う。ボートは成年・少年男女の計12種目の予選に県勢が臨む。 

 総合開会式は午後0時45分からオープニングプログラムが始まり、約4時間にわたって開催。約1800人の選手団が入場した後、天皇陛下がお言葉を述べる。炬火(きょか)の点火、県民による式典演技や音楽隊の演奏などが繰り広げられる。

 同2時15分からはNHKが生中継する。会場周辺は交通規制が行われる。

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