第77回国民体育大会(栃木国体)
なぎなた 少年女子試合
10月3日 関東ホーチキにしかた体育館
決勝 2-1沖縄
準決勝 3-0兵庫
県勢最初の優勝は、なぎなた少年女子試合だった。伊藤永愛(大分西3年)と坂口雅姫(福徳学院3年)、衛藤真歩(同)で組んだ県選抜チームは、「これまで練習したことを信じてやり切ろう」と冷静に落ち着いて試合を進め、決勝では九州ブロック大会で敗れた沖縄に2-1で勝利。大分国体以来14年ぶり3度目の優勝を飾った。
最終学年である3年生となった今年、全国高校選抜大会と全国高校総体の個人試合で準優勝した伊藤にとっては、日本一になる最後のチャンスだった。「今年は悔しい思いをした。一番悔しい『2位』を何度も経験し、今回こそは高校3年間の集大成として最後まで勝ちたかった。日本一になってうれしかったし、これまでで一番楽しめた試合だった」と笑顔を見せた。
県選抜チームのポイントゲッターとして、1回戦から決勝までの5試合すべてで勝利した。唯一の判定勝利となった準々決勝の試合では、間合いが悪かった。「自分の距離で戦うことに修正した」と準決勝でコテ、決勝では得意の面が決まり、一本勝ちした。
2年生での全国高校選抜大会、全国高校総体の団体試合と併せて、3度目の日本一。「これまでの日本一は先輩のおかげ。今回はやるべきことを全て出せた。もっともっと強くなれると思った」と今後も競技を続ける。
今夏の九州総体の演技で優勝した坂口、衛藤ペアは、前日の演技では8位。衛藤は「演技で結果を出せたことで、いい緊張感を持てた。相手の動きが見えて、落ち着いて試合ができた」と振り返る。
小学生の頃からなぎなたを続けてきた2人にとって、今大会は競技を終える節目の大会だった。「今まで通りにやれば大丈夫」と声を掛け合い、演技、試合の2競技で力を出し切った。最後に日本一のご褒美。「青春したね、悔いなし」と、今後はそれぞれの道を歩む。坂口は勝利の余韻にひたることなく、試合後すぐにチームを離れ、受験会場へと向かった。
(柚野真也)