全国トップレベルの演技を披露する大分東明高校バトントワーリング部 【大分県】

卓越した表現力と技術で、多くの賞を受賞する大分東明高校バトントワーリング部。その実力は大分県のみならず、毎年全国大会で金賞に輝くことなどで証明済み。今年の第5回大分県バトントワーリング選手権では5人が上位入賞。第46回全国高校総合文化祭では「講評者特別賞」と「グッドパレード賞」をダブル受賞した。

現在部員は13人。ほとんどの部員が、幼稚園の頃から「東明バトン」を習得してきた生え抜きの選手たちだ。長く部の指揮を執る喜田弘子コーチは、「まれなことだが今年は3年生が不在。私自身も部員たちもいろいろな葛藤があったが、共に練習を重ね、夏を越えて大きく成長している」と期待し、強豪校としてのレベルを維持することを第一に考えている。

部員のほとんどが幼稚園の頃からバトントワーリングを続けている

今月16日に開催される、バトントワーリング全国大会九州予選へ向けて猛練習の日々。キャプテンの関あん(2年)は「毎年全国大会に出場しているので、私たちの代で途絶えさせないように頑張りたい」と話す。全国大会常連校と言われる陰には大きなプレッシャーもあるが、自分たちのバトンを表現することが最大の魅力という。「はやりの振り付けや曲ではなく、高校生の持つハツラツとした美しさを表現するという信念を、部員たちと共有している。曲をBGMにせず、踊りと曲が一体化するように心掛けている」(喜田コーチ)。一本のバトンと体で表現する世界には、繊細に考え抜かれたアイデアと、見る者に感動を与える心が必要だという。

まずは九州予選を1位通過し、全国大会での金賞を目指すが、「賞も大切だが、バトンという競技を通じて仲間との絆や人としての思いやり、感謝の気持ちを育んでほしい」と喜田コーチ。人間的成長とともに、日々進化する東明バトン。仲間たちと心を通わせ生まれる圧巻の演技を武器に、今年もまた全国の舞台で大きな輝きを放つ。

バトントワーリング全国大会の連続出場を目指す

(塩月なつみ)

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