豪雨復興支援 10日にマルシェ 岡山の公園、ハンドメード作家ら

当日販売する商品を前に、来場を呼びかける石井さん

 西日本豪雨の被災地支援を目的に、ハンドメード作家らが雑貨や食品を販売するチャリティーイベント「こけしマルシェ」が10日、岡山市北区北長瀬表町の北長瀬未来ふれあい総合公園で開かれる。10回目の節目を迎える今回は「感謝祭」と銘打ち初めて屋外で企画。出店ブースを大幅に増やし、多彩な催しやグルメを用意して来場者を迎える。

 県内外からこれまでの倍以上の35組・個人が出店。アフリカ・セネガルのカラフルな布で仕立てた洋服をはじめ、青森市の工房による創作こけし、手編みのニット帽、ビーズのアクセサリー、自家製酵母パン、スイーツなどを販売する。粘土で洋菓子を再現するデコスイーツ、倉敷産デニムの端切れを使ったリース作りなどのワークショップもある。

 飲食コーナーでは初出店のキッチンカーが台湾料理や牛すじカレーなどを販売。ロックデュオ・OKAYAMA通天閣や板東圭一郎さんらのライブも催される。

 主催するのは会社員石井慶子さん(44)=同市北区。豪雨直後に被害が大きかった倉敷市真備町地区で復旧を手伝った際、がれきの運搬など力仕事に体力が追い付かず、体調を崩しかけた経験から「被災地の外側からでも無理なくできることをしよう」と支援の形を転換。勤務先の百貨店で催事を担当したノウハウを生かし、2019年1月からマルシェを始めた。自身によく似たこけしとの出合いから、イベント名とした。

 年2~4回のペースで開催。入場料や売り上げの一部を浄財として、被災地の施設や団体に寄付してきた。10回目の今回は竹灯籠を使った復興イベントを手がける住民団体「真備町地域活性応援隊~竹あかり~」に贈る。

 午前11時~午後4時。10回目を記念して入場無料とし、会場に募金箱を置く。小雨決行。中止の場合はイベントのホームページやSNS(交流サイト)で知らせる。

 石井さんは「多くの人の応援があったからこそ続けてこられた。今後も楽しみながら被災地を支援できる場として継続していきたい」と話している。

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