【しぶマリ図鑑】アオウミガメとアカウミガメ 実は機敏、泳ぎ上手

アカウミガメ(左)とアオウミガメ

 アオウミガメが4匹、アカウミガメが1匹のプールをのぞき込むと、人懐こく近づいてきてくれた。のんびり屋のイメージがあるが、餌のアジが入った箱が開く音が聞こえると大きな前足を器用に使い、素早く寄ってくる泳ぎ上手でもある。

 アオウミガメは小笠原諸島や沖縄に生息、アカウミガメは夏には瀬戸内海で見られることも。しぶマリのアカウミガメは15年ほど前、胸上沖で底引き網にかかっていたところを保護された。黒っぽい甲羅のアオウミガメと茶色がかったアカウミガメでは顔立ちも異なり、「アオウミガメはシュッとしたイケメンで、アカウミガメはいかつい雰囲気」(源愛実飼育員)だそう。

 雌雄は尻尾の長さで見分け、短いものが雌、長いものが雄。ある程度成長するまでは見分けがつかず、しぶマリでもアオウミガメ1匹の性別はまだ不明という。

 実は機敏な一面も見せてくれるウミガメたちの弱点は寒さ。水温の下がる11月には動きが鈍くなるため、活発な姿が見られるのは今月いっぱいになりそうだ。

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 岡山県内唯一の水族館、玉野海洋博物館(愛称・渋川マリン水族館=しぶマリ)で飼育展示している生き物を紹介する。

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