大宮エリーさん初の巨大立体作品、園庭にお目見え 「強くたくましく」願い込め雑草描く、福井県敦賀市

大宮エリーさんの巨大立体アート「お花の妖精フラワーマン」が設置され、記念撮影する園児ら=10月12日、福井県敦賀市の第二早翠幼稚園
作品に込めた思いを話す大宮エリーさん

 画家や脚本家、映画監督、ラジオパーソナリティーなど多方面で活躍する大宮エリーさん(46)の巨大立体アート作品「お花の妖精 フラワーマン」が福井県敦賀市の第二早翠幼稚園の園庭にお目見えした。「強くたくましく育ってほしい」との思いを込め、30種類の草花が描かれた新たな“お友だち”を、園児たちは大喜びで出迎えた。

 「フラワーマン」は全長6.5メートル、高さ4メートル。太陽をイメージした花の造形が頂点にあり、全身には30種類の草花が描かれている。両手はベンチとして腰掛けられるほか、背中側には2基の滑り台もある。コロナ禍で疲弊した人たちに人同士でつながり、遊び心を取り戻して笑顔になってほしいと自由に遊べて、憩えるアートとして制作した。大宮さんにとって初めての巨大立体作品だという。

 2021年11月から2022年3月までJR大阪駅北側の緑地「うめきた外庭SQUARE」に展示されていた。その後の設置予定がなかったことから、幼稚園側が「多くの子どもたちにアートに触れさせたい」と譲り受け移設。大宮さんは移設に合わせて草花の絵を全面的に描き直すなどして自然豊かな敦賀に合わせた作品として生まれ変わらせたという。

⇒【写真】作品に込めた思いを話す大宮エリーさん

 10月12日は除幕式があり、大宮さんは「福井の子どもたちが元気に育ってほしいと、踏まれても強く伸びる雑草を30種類描いた」と作品に込めた思いを説明した。約260人の園児たちは、記念撮影したり、滑り台で遊んだりと大はしゃぎ。大宮さんに「中はどうなっているの?」「色はどうやって塗ったの?」と質問する子も。描かれた草花の名前を調べたり、お絵かきしたりして思い思いに楽しんでいた。

 元気いっぱい遊ぶ子どもたちを見ながら、大宮さんは「子どもたちはそれぞれの才能を伸ばしていってほしい。感受性豊かにどんな時代でも強く生き抜いてほしいと願っている」とほほ笑んでいた。

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