倉敷公害伝える資料館がオープン 訴訟資料4500点を一般初公開

「あさがおギャラリー」で開かれたオープニングセレモニー

 水島コンビナートの大気汚染被害を巡る倉敷公害訴訟の関連資料を公開するミニ資料館「あさがおギャラリー」が15日、倉敷市水島東栄町に開館した。公害問題を後世に伝えるとともに、催しなども行いまちづくりの拠点にしていく。

 水島地域環境再生財団(みずしま財団、同市水島西栄町)が整備。同訴訟の裁判資料約4500点を初めて一般公開するほか、水島地区の環境と公害に関する書籍、歴史や見どころなど地元の情報をまとめたパネルなども並べた。机や椅子を備えた来館者の交流スペースも設ける。

 現地でオープニングセレモニーがあり、関係者ら約30人が出席。倉敷市公害患者と家族の会の太田映知代表幹事が「過去の歴史を見つめながら、克服、発展させることが若い人の糧になる。資料館がその役に立てば」と述べた。財団の林美帆研究員らが「水島について学べ、地域の人が気軽に交流できる場」というコンセプトを説明し、展示資料の紹介も行った。

 開館は平日の午前8時半~午後5時。土日祝日の見学は要相談。入場無料。問い合わせは財団(086―440―0121、平日のみ)。

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