城下町にぎやかに「津山まつり」 大隅神社の秋祭りでスタート

城東地区を練り歩くだんじり

 秋の城下町を舞台にした「津山まつり」(津山商工会議所、津山市などでつくる実行委と各町内会主催)が16日、大隅神社(上之町)の秋祭りで始まった。新型コロナウイルス禍で2年連続中止していただんじりの練り歩きや催しが3年ぶりに再開され、歴史が息づく町並みをにぎやかに彩った。

 県重要有形民俗文化財の2台を含む4台のだんじりが、国重要伝統的建造物群保存地区の城東地区など出雲往来沿いを巡行した。だんじりを引く法被姿の若衆や子どもたちの「ソーヤレ」という威勢のいい掛け声が通りに響き、地元住民らが沿道で手を振ったり、カメラを向けたりした。

 津山市の会社員(39)は「3年ぶりに地域が盛り上がり良かった。来年は自分の町内会もだんじりを出す予定なので楽しみ」、次男(6)は「かっこよかった。大きくなったら引っ張りたい」と喜んでいた。

 催し会場のイーストランド(川崎)では、地元児童らが傘踊りやダンスを繰り広げ、大勢の観客が拍手を送った。みこしの巡行は今年も見送られ、神社の境内で展示された。

 津山まつりは徳守(宮脇町)、高野(二宮)と合わせた3神社の秋祭りの総称で、約400年の歴史があるとされる。徳守、高野がある23日はだんじり計14台が両神社一帯を練り歩く。徳守のみこしは展示のみ、高野は傘鉾(ほこ)が巡行する予定。市中心部の奴(やっこ)通りでは津山鶴丸太鼓の演奏、奴行列、津山情緒保存会の踊りがある。

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