「にっぽん丸」屋久島へ出航 宇野港から200人、4日間の旅

乗客の家族らに見送られて出航する「にっぽん丸」=玉野市・宇野港

 山陽新聞社と両備ホールディングスが共同でチャーターした大型豪華客船「にっぽん丸」が20日、「世界自然遺産の島 屋久島クルーズ」に向けて玉野市の宇野港から出航した。乗客約200人が鹿児島県の屋久島や種子島を巡り、豊かな自然や文化に触れる4日間の船旅を楽しむ。

 港には全長166メートル、2万2472総トンの巨大な船が接岸。岡山県内各地や福山市からバスなどで到着した乗客は、新型コロナウイルス検査を受けて乗り込んだ。姉と参加した男性(82)=瀬戸内市=は「屋久杉など現地ならではの大自然を堪能したい。船旅は初めてで、移動中の食事や催し物も楽しみ」と話した。

 午後5時ごろ、船が汽笛を響かせながらゆっくりと離岸し、港では乗客の家族らが手を振って見送った。

 船は21日昼に屋久島に入る。乗客は樹齢千年以上の杉が林立する同島のヤクスギランドや、種子島の宇宙センターなどを訪れるオプショナルツアーに参加。“食のにっぽん丸”と称される船内で一流シェフが腕をふるう料理や、ミュージシャンによるコンサートといった催しも堪能する。23日に宇野港に戻る予定。

 両社が共同企画するクルーズは2010年に始まり11回目。コロナの影響で3年ぶりの開催となった。

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