福井県独自の小麦を使った肉まん開発、全国展開へ 中華料理店「御園飯店」新たな福井名物に

「福まん」商品化へ資金を募る御園飯店の加藤光春社長=福井県鯖江市水落町

 福井の新たなローカルフードを目指し、福井県鯖江市水落町の中華料理店「御園飯店」(加藤光春社長)は県独自の小麦品種「ふくこむぎ」を使った肉まんの商品化を進めている。福井県のふるさと納税型クラウドファンディング(CF)で10月末まで開発費用を募っている。

 北陸新幹線県内開業を見据え、手軽に買い求められる福井名物を作ろうと肉まんに着目。「福まん」プロジェクトと銘打ち、年内の商品化を目指して試作を重ねている。

 「ふくこむぎ」は多湿、降雪など福井特有の気候条件に対応するため福井県立大学が開発した品種。ほどよい弾力と香りの高さが特長で、加藤社長は「生地にした際のまとまりも良く、肉まんに最適な素材」と太鼓判を押す。タネは豚肉ベースのものに加え、県内のブランド肉や特産野菜を使った“リッチ版”も開発する予定。

 目標額50万円を達成し、31日まで寄付を募っている。寄付はCFサイト「レディーフォー」から。福井県に対するふるさと納税として扱われ、税控除により実質2千円の負担で支援できる。返礼品には、福まん作り体験などを用意している。

 御園飯店は1972年創業の老舗の町中華。店舗運営の傍ら、近年は名物の天津飯やギョーザの卸売りも展開。県内外約30のスーパーや土産物店に卸しており、福まんも全国展開したい考え。

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