長崎県内大学、短大で学園祭 3年ぶりにぎわい戻る 感染対策、飲食提供は慎重

合唱などが披露された純心祭のステージ=長崎純心大

 秋は学園祭のシーズン。コロナ禍で中止や縮小を余儀なくされた県内8大学2短大の学園祭が、今年は例年に近い開催に戻ってきた。トップを切って長崎純心大が22、23日、長崎市三ツ山町の同大で「純心祭」を開催。キャンパスが3年ぶりににぎわった。
 ステージでのお笑いライブ、教室を使ったプラネタリウムやお化け屋敷などの催し、プラカードを持って客を呼び込む学生たち。親子連れなど地域住民の姿も見られる。ただ、飲食物を販売する店が少ない。それが今年の純心祭の光景だった。
 2020年は中止し、21年はオンラインで開催した。その過程で対面式の運営を経験した学生が卒業していった。1~3年で構成する同祭実行委のメンバーにはノウハウがない。卒業生にもアドバイスを求めるなど手探りを続けた。「純心祭の伝統を途絶えさせないため必死だった」と委員の新田頭悠(にたんとうはるか)さん(20)。
 一方、感染対策は徹底しなければならない。検討の末、ハンバーガーやお好み焼きなどを販売する学生の模擬店は取りやめ。食事の提供は3業者のキッチンカーと学生食堂に限定した。学生が手作り販売するのは個包装の菓子類のみ。「純心祭の新しい地盤をつくるつもりで取り組んだ」と委員長の東優美さん(20)は語った。
 他の大学・短大も会場開催で来場制限を撤廃するなど多くが3年前に近い形に戻す。一般来場を制限したのは長崎短大の「白蝶祭」(23日開催)だけ。ただ飲食物の提供については慎重で、店舗数や食事スペースを限定するなどの対応が目立っている。
 今後の各大学・短大の開催日程は次の通り。
 【29日】活水女子大「螢雪会」、鎮西学院大「2ドル祭」
 【29、30日】長崎大「長大祭」、長崎外国語大「外語祭」、長崎国際大「開国祭」、長崎女子短大「弥生祭」
 【11月5日】県立大佐世保校「鵬祭」
 【11月5、6日】長崎総合科学大「造大祭」
 【11月19、20日】県立大シーボルト校「SUNFESTA」


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