米で発見の化石はコリトサウルス カナダ以外で初 岡山理科大に展示

コリトサウルスとわかった全身骨格化石。欠損部分は復元している。

 岡山理科大(岡山市)などの研究グループは28日、米北西部モンタナ州で見つかった同大所蔵の恐竜化石が、カナダが生息域とされるコリトサウルスと判明したと発表した。同国以外での発見例は初めてという。

 白亜紀後期(約1億~6600万年前)に生息していたとみられる植物食恐竜で、とさかのような頭部の突起が特徴。体長は約8メートルと推定され、ほぼ全ての化石が同国南西部の地層から出ている。

 今回の化石は約7600万年前の地層から発見された全身骨格。ただ頭部に欠損があり、コリトサウルスとの特定には至っていなかった。2020年夏ごろに同大の化石標本の中からとさかの断片が見つかり、分析を進めていた。

 この日の会見で、高崎竜司研究員は「特定の地域に集中していた生息域が広がる可能性が出てきた。詳しい生態の解明につなげていきたい」と話した。

 同大は全身骨格化石を恐竜学博物館(086―256―9804)で常設展示している。

コリトサウルスの復元図(門嶋陸氏提供)

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