バサジィ大分 新戦力が加わり、本石猛裕の得点量産に期待高まる 【大分県】

約2カ月の中断期間を経て、リーグ戦が再開したバサジィ大分。1勝8敗と低迷し、最下位を抜け出せずにいる。ただ、中断前の8節バルドラール浦安戦から、チームに戦う姿勢が宿り、全員が汗かき役となって運動量が増えた。館山マリオ監督は「浦安戦から流れが変わった。結果こそ出ていないが、中断期間はいい練習ができている」と手応えを感じている。

今月26日にはブラジル人選手2人が加入し、勢いのある20代前半の2人の選手が特別指定選手として登録された。在籍選手は20人の大所帯となり、練習から活気がある。4人の新戦力は今節の湘南ベルマーレ戦から出場可能となり、館山監督は「チーム内の競争が激しくなったことで、メンバー選考が難しくなった」とうれしい悩みが増えた。

新戦力のブラジル人選手

今季は館山監督1年目。スタイルを一新し、ボール保持を重視する。当初は戸惑いを隠せなかった選手たちだが、試合を重ねるごとに戦い方が整理された。最近は最前線にピヴォを置き、手数をかけずにボールを運ぶシンプルな戦術も取り入れ、守備では敵陣からプレスを仕掛けてゴールを奪うようになった。ピヴォの本石猛裕はチームの変化をはっきりと感じていた。「試行錯誤していたが、最近はやりたいことがハマっている。選手全員に共通認識があり、規律もできた」

日本代表として活躍する本石は、ピヴォを多用した攻撃によりチームの浮沈のカギを握る。「日本代表の攻撃のコンセプトと似ている。相手を背負って反転してシュートを打ったり、ためをつくって味方の攻撃を促し、アシストするプレーが求められている」と話し、今こそ日本代表での経験をチームに還元できると捉えている。フィジカルの強さを武器に、どんな状況でも得点に絡むプレーが本石の真骨頂。試合前々日に全治3週間のけがを負ったが「新たに加わった選手と相性の良さを感じる。自分にとってもいい流れが来ている」と、復帰後はチームの起爆剤となるために得点を量産する覚悟だ。

積極的にコミュニケーションを図る本石猛裕

(柚野真也)

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