まるで別世界 刺激的なアート満喫 岡山芸術交流、会期折り返し

水玉模様の窓から差し込む光に手をかざす鑑賞者=旧内山下小

 岡山市中心部で開かれている3年に1度の現代アート展「岡山芸術交流2022」は29日、2カ月の会期(11月27日まで)の折り返しを迎えた。爽やかな秋晴れの下、県内外の美術ファンらが会場を巡り、刺激的なアートとの出合いを楽しんだ。

 市立オリエント美術館(同市北区天神町)や岡山城(同丸の内)など歩いて巡れる10会場に、芸術監督を務めるタイの美術家リクリット・ティラヴァーニャさんら13カ国28組の約90作品を展開する。

 主会場の旧内山下小(同)は、校庭に芝生が張られ、プールには巨大なクマのぬいぐるみが横たわるなど別世界に変貌。水玉模様のフィルムで覆った窓から“木漏れ日”が差し込む教室では、家族連れらが光に手をかざしたり、穴をのぞき込んだり。福井県若狭町から訪れた会社員(26)は「丸い穴から眺める外の風景は違う世界のようで、不思議な感覚に陥った」と話した。

 市などでつくる実行委によると、28日までの入場者数は延べ約6万2千人。新型コロナウイルス禍の影響で、開幕3週間で10万人を超えた前回19年を下回るが「政府の全国旅行支援や入国制限緩和に加え、11月3日には岡山城がリニューアルオープンする。後半の盛り返しに期待したい」としている。月曜休み。

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