長崎県内4商議所 新役員決まる 長崎新会頭に森氏 副会頭、新たに西氏

新会頭に就任した森氏(右)と副会頭に新任した西氏=長崎市桜町、長崎商工会議所

 長崎、佐世保、諫早、大村の各商工会議所は1日、それぞれ臨時議員総会を開き、任期満了に伴う役員改選をした。このうち長崎、諫早両商工会議所は新会頭を選出。新任、再任した各トップは、新型コロナウイルス感染拡大で疲弊した地域経済の立て直しや交流人口拡大などに取り組む意欲を示した。いずれも任期は3年。

 長崎商工会議所は、宮脇雅俊会頭(78)=十八親和銀行顧問=の後任として、十八親和銀行会長の森拓二郎氏(67)を選任した。
 4人の副会頭ポストは、西亮氏(70)=滲透工業社長=が新たに就き、嶋崎真英氏(68)=長崎自動車社長=、山口雅二氏(67)=三基代表取締役=、佐々木達也氏(66)=東美社長=は再任した。宮脇氏は顧問に就いた。
 森氏は、長崎市内であった臨時議員総会で「長崎の地域経済は緩やかに持ち直している」としながらも、新型コロナ禍の影響が依然続き、エネルギー価格上昇や物価高なども加わり「中小企業には厳しい状況」と指摘。西九州新幹線開業や駅周辺のまちづくりにも触れ「会議所への期待と役割はさらに大きくなっている」とし、「現場の声やニーズを丁寧に拾い上げ、タイムリーな政策要望を通して経営支援や地域活性化に総力を挙げる」と所信を述べた。

◎佐世保 金子氏を再任 新副会頭に池田氏
 佐世保商工会議所は、金子卓也会頭(79)=佐世保魚市場会長=を再任した。
 金子会頭は2期目に向け「カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致や日々変化する国際情勢への対応など転換期にある。IRは経済発展への絶好の機会。基地を地域の資源として共存共生を図り、経済の底上げにつなげたい」とコメントした。
 副会頭には、橘髙克和氏(74)=佐世保卸団地協同組合理事長=、山口嘉浩氏(61)=ランドアーク代表取締役=、吉澤俊介氏(66)=十八親和銀行顧問=を再任し、ホーセイ代表取締役社長の池田真秀氏(49)を新たに選任した。馬郡謙一氏(69)=マゴオリ代表取締役社長=は副会頭を任期満了で退任した。

◎諫早 会頭に永江氏 新副会頭 栗林、敷島両氏
 諫早商工会議所は3期9年務めた黒田隆雄会頭(75)=クロダ会長=の後任に、副会頭の永江正澄氏(64)=昭和堂社長=を選出した。
 副会頭3人のうち、池田光利氏(73)=池田不動産社長=が退任。新たに栗林宏光氏(57)=九州ガス社長=、敷島知章氏(57)=ニチエイ地所社長=を選んだ。塚元哲也副会頭(61)=たちばな信用金庫理事長=は再任。
 永江氏は諫早市出身。専修大商学部卒業後、昭和堂に入社。2017年から副会頭を務めた。取材に「経営の考え方を変えなければならない時代に来ている。会員企業全体を底上げできる態勢づくりをしていきたい。島原半島とも連携し、西九州新幹線開業を生かす力をつくりたい」と述べた。

◎大村 中村氏再任 新副会頭に山口氏
 大村商工会議所は、中村人久会頭(64)=平山組社長=の再任を決めた。3人の副会頭には山口成美氏(62)=シュシュ社長=を新たに選任し、堀内敏也氏(56)=中央綜合警備保障代表取締役=、時忠之氏(50)=大幸企画社長=を再任した。
 3期目となる中村氏は取材に「恵まれた土地である大村市で、いかに町づくりに取り組み、経済活動につなげていくかが課題。会員数も増加傾向にあり、行政や議会とも協力しながら、子育て世代が集まる住みやすい町を目指したい」と述べた。


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