海を望むグランピングやサウナ エコタンファーム、牛窓に開業

グランピング施設やサウナ、海を背景に写真が撮れるフォトスポットなどを整備した牛窓TARI

 農業生産法人のエコタンファーム(瀬戸内市牛窓町鹿忍)は、瀬戸内海に面したロケーションでグランピングやバーベキュー、スポーツなどが楽しめる総合レジャー施設「牛窓TARI(タリ)」(同所)を開業した。施設整備に廃材を活用するなど環境への配慮もアピールする。

 同ファームの南東500メートルにあった段々畑の耕作放棄地約2500平方メートルを賃借。既存の鉄骨平屋を管理棟と調理場に改装したほか、4人まで泊まれるグランピング施設3棟、シャワー室やトイレ、ドラム缶を改造した風呂、たる型のサウナ、日帰りでも利用できるバーベキューテラス(最大60人収容)などを新設した。ほかにプライベートビーチ、綱で渡ったり跳ねたりして遊ぶ「スラックライン」やボルダリングが楽しめるスポーツ設備、海を背景に写真撮影できる崖沿いのブランコやベンチといったスポットもある。

 8月に本格開業したが、9月の台風14号の影響で一部施設が破損したため、グランピングなどを休業。10月下旬に全面再開した。

 グランピングの1人当たりの1泊料金は中学生以上8500円から、3歳以上4500円から。ほかにテント利用料(1棟当たり2万5千~3万円)が必要。バーベキューでは瀬戸内市産野菜の盛り合わせ(638円)などの飲食物をそろえている。年間約2千人の利用を見込む。

 同ファームは産業廃棄物処理業などのインテックスホールディングス(岡山市北区神田町)が2020年に設立。グループで回収した廃木材を加工した燃料チップを使い、ビニールハウスでバナナやコーヒーの加温栽培を手掛けている。「人と自然の循環」をテーマにした牛窓TARIでも、廃材の庭石や船舶用の太いロープを壁面や柵などに利用した。

 同ファームの金山紘樹取締役は「バナナの収穫体験といった自社施設でのサービスも充実させて誘客し、牛窓を活性化したい」と話している。予約、問い合わせは牛窓TARI(086―9―34―5551)。

© 株式会社山陽新聞社