色づく楷の木、闇夜に映える 井原・田中苑でライトアップ

ライトアップされ闇夜に映える田中苑の楷の木

 井原市井原町の日本庭園・田中苑で、楷(かい)の木が色づき、見ごろを迎えている。ライトアップされ、闇夜に浮かび上がった幻想的な姿を市民らが写真に収めたり、見上げながら散歩したりして、深まる秋の彩りを楽しんでいる。

 楷の木は、中国原産のウルシ科の落葉広葉樹。孔子の墓所に弟子が植えたことから「学問の木」とも呼ばれる。市が1974年に公園用地を取得した際、市出身の実業家馬越恭平の孫が中国から持ち帰った苗を植樹したという。

 公園の南にある木は、例年並みの10月下旬から一気に色合いが深まった。田中美術館(同所、休館中)によると、紅葉のピークは13日ごろで、20日ごろまで楽しめるといい「移りゆく季節を堪能してほしい」と話す。

 ライトアップは当面の間、毎日午後5時半から午後9時まで点灯している。問い合わせは同美術館(0866―62―8787)。

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