瀬戸芸2022 来場者は72万人 過去最少、コロナ禍で外国人激減

島民やボランティアが写真や映像で会場の様子を振り返った「瀬戸内国際芸術祭2022」の閉会式=6日、高松市

 岡山、香川両県の12島2港を会場に6日まで開かれた「瀬戸内国際芸術祭2022」の実行委員会は9日、計105日間の会期中に延べ72万3316人が来場したと発表した。新型コロナウイルス禍による外国人観光客の激減などで前回(2019年)の117万8484人を39%下回り、過去5回で最少となった。

 会場別では、香川県・直島が16万6737人(前回比45%減)で最も多く、続いて小豆島12万3382人(同34%減)▽豊島9万7391人(同32%減)▽高松港周辺6万2131人(同39%減)―。これまでと同じく、アートの島や観光地として知名度の高い直島や小豆島などに人気が集中したという。

 岡山県側の2会場は、岡山市・犬島3万4503人(同41%減)、玉野市・宇野港周辺3万5479人(同25%減)だった。

 実行委事務局の香川県によると、新型コロナの水際対策緩和で10月中旬以降から外国人観光客の姿も見られ始めたが、増加はごく一部にとどまったという。「コロナ禍の水際対策や外出自粛で大幅な減少はやむを得ない。その状況下でも大規模な感染拡大や混乱もなく、長い会期を完了できたことが、次につながる財産になる」としている。

 今回の芸術祭は、4月14日から春、夏、秋の3期に分けて開催。出展された213作品の一部は継続展示される。

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