「七五三」狛いのししもおめかし 和気神社、上品な和服姿で出迎え

華やかな振り袖に身を包んだ雌の狛いのしし(左)と金色の羽織をまとう雄の狛いのしし

 子どもの健やかな成長を願う「七五三」(15日)に合わせ、和気神社(岡山県和気町藤野)の「狛(こま)いのしし」が今年も上品な和服でドレスアップ。華やかに着飾った雌雄一対のシンボルが参拝客らを出迎えている。23日まで。

 拝殿前に鎮座する狛いのしし(いずれも高さ約75センチ)は、向かって左側が雌、右側が雄。雌は白地に暖色系の花柄模様をあしらった着物と鮮やかな赤色の帯を、雄は軍配や刀、松を描いた金色の羽織をそれぞれまとっている。衣装は地元住民が提供。それぞれの口元には、町花のフジの花がデザインされたマスク、千歳飴(ちとせあめ)の袋も飾られている。

 神社では、祭神の和気清麻呂(733~799年)が大分県の宇佐八幡宮(現・宇佐神宮)へ向かう際、イノシシ300頭が道中の安全を守ったという言い伝えにちなみ、狛いのししを置いている。和服姿の披露は2010年から毎年行い、七五三ムードの盛り上げに一役買っている。

 小森国彦宮司は「紅葉も見頃となっている。季節の移ろいを感じながら、お子さんの健康を祈ってもらえれば」と話している。

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