開門問題の早期終結要望 農水事務次官に諫早市長ら 諫早湾干拓事業

諫干関連訴訟の早期終結を求める要望書を横山事務次官(中央)に手渡す大久保市長(右)ら=農水省

 長崎県諫早市の大久保潔重市長と林田直記市議会議長は8日、農林水産省に対し、国営諫早湾干拓事業の開門問題を巡る関連訴訟の早期終結などを要望した。
 来年度の政府予算編成を前にした要望活動の一環。開門問題を巡っては、開門確定判決に基づく強制執行排除を国が求めた請求異議訴訟の差し戻し審で、福岡高裁が3月、国の主張を認めて「非開門」の判断を下し、漁業者側が上告している。
 大久保市長らは、横山紳・農水事務次官と面会し「開門しないとの方針を堅持し、請求異議訴訟をはじめ関連訴訟の早期終結を図ってほしい」などとする特別要望書を手渡した。
 関係者によると、横山事務次官は従来通り「非開門」の方向で訴訟終結を目指す姿勢を示したという。
 大久保市長らは9日も引き続き、九州新幹線長崎ルートの未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)のフル規格による整備や、半導体分野など国家的産業を地方税課税免除で支える自治体への支援措置などを関係省庁に要望する。

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