全国高校サッカー長崎県大会 決勝 国見・自在の「矛」突く伝統校 創成館・強固な「盾」持つ新鋭校

左から堅守で勝ち上がってきた創成館のMF篠原(左)、連動した攻撃を繰り出す国見のFW利根(中央)

 サッカーの第101回全国高校選手権県大会最終日は13日、諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で創成館-国見の決勝が行われる。両校の決勝対決は初めてで、創成館は2年ぶり2度目、国見は12年ぶり23度目の優勝を狙う。午後0時40分キックオフ。
 
 昨年、両校は準決勝で対戦。0-0からのPK戦で創成館に軍配が上がった。今季は公式戦で3度対戦しており、1月の県新人大会準決勝は国見が1-0で競り勝ち、県リーグ1部では国見の1勝1分け(1-1、2-1)。いずれも接戦となっている。
 今大会、創成館は堅実さが際立つ。「5-4-1」の守備ブロックを敷いて、全3試合無失点で勝ち上がってきた。最終ラインは中央3枚で数的優位を保ちながら、MF副島が中盤の汗かき役として利いている。攻撃はDF田原のロングフィード、両サイドの駆け上がり、1.5列目でプレーするMF田中、田川らの個人技を駆使して敵陣を突破。点取り屋のFW波多野は全試合得点中と結果を出している。
 国見もここまで無失点。高い技術を生かしてボールを保持し、着実に持ち運ぶ正攻法で九州文化学園や長崎日大などの難敵を退けてきた。本来ボランチの川添をツートップに配置。中盤はMF北村、濵田が縦関係になり、川添も加わりながら流動的に攻撃を組み立てる。準決勝で途中出場だったFW利根はキープ力と得点力に優れ、プレー一つで試合の流れを変えることができる貴重な存在だ。
 創成館は3年連続、国見は3年ぶりの決勝進出。終盤までスコアレスで試合が進めば創成館に理想の展開で、国見は好調なセットプレーを駆使しながら早めに先制点を奪いたい。頂点に立つのは強固な「盾」で守る新鋭校か、それとも変幻自在の「矛」で突く伝統校か。全国切符の行方が注目される。
 当日の入場料は大人700円、中高生500円。小学生以下無料。


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