卒業記念にトイレ改装 佐野・天明小、地元の大手企業が指導

しっくい塗装が施された屋外トイレ

 佐野市天明小は15日、6年生の卒業記念事業として、校内の屋外トイレに消臭、抗菌性などに優れるしっくいを塗るトイレ改装作業を実施した。国内最大手のしっくいメーカー「日本プラスター」(佐野市多田町)の全面支援で進められ、児童たちは壁一面に三毳(みかも)山やカタクリの花、イチゴのキャラクターを描き、トイレを一新した。

 葛生地区は江戸時代から良質な石灰の産地で、石灰を主原料とするしっくいは市の名産として知られる。

 同社は本年度、しっくいの特性を生かして公衆トイレの3K(暗い、汚い、臭い)問題を解消しようと、社会奉仕活動「全国公衆トイレしっくいDIY運動」を企画。その第1弾として、同校でしっくいの塗り方を指導した。

 作業には6年生約80人のほか、教職員や市職員も参加。金子裕(かねこゆたか)市長も駆け付けた。同社の奥山浩司(おくやまひろし)社長(58)から作業手順などを学んだ児童らは4グループに分かれ、トイレ内外の壁にさまざまな色のしっくいを塗装した。

 デザインを担当した新井悠月(あらいゆづき)さん(11)と田中漣(たなかれん)君(12)は「楽しく作業ができた。生まれ変わったトイレをみんなに使ってほしい」と満足そうだった。

奥山社長(右)の指導でしっくいを塗る金子市長と児童

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