世界道路交通犠牲者の日 現場にシンボル「黄色い風車」 栃木の楠野さん

事故現場に黄色い風車を設置する楠野さん

 【栃木】「世界道路交通犠牲者の日」の20日、2001年に交通事故で次男の敦司(あつし)さん=当時(22)=を亡くした市在住、楠野祇晴(くすのまさはる)さん(75)が、犠牲者の日のシンボル「黄色い風車」を事故現場に設置した。

 犠牲者の日は国連が05年に定めた国際デー。毎年11月の第3日曜としている。

 敦司さんは、大平町下皆川の県道交差点をオートバイで直進中、対向車線から右折してきたトラックと衝突し、亡くなった。楠野さんは県内外で被害者や被害者家族の心情を訴える講演などの活動を続けてきた。犯罪被害者等支援条例の制定も要望し、9月に市条例として施行され実現した。

 10年以上前から犠牲者の日に事故現場を訪れ、黄色い風車を掲げている。この日、楠野さんは午前10時に現場を訪れ、死亡事故現場を示す看板を磨き、黄色い風車と花束を添えた。

 楠野さんは「犠牲者の日の存在を、犠牲者遺族以外の方にも広く知っていただきたい」と話した。

 

事故現場に黄色い風車を設置する楠野さん

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