竹林にギャラリー新設 明治時代の石蔵改装 宇都宮の若竹の杜

石蔵を改装したギャラリー。貴重な竹工芸が展示されている

 【宇都宮】宝木本町の観光農園「若竹の杜(もり) 若山農場」(若山太郎(わかやまたろう)社長)は19日、敷地内に竹工芸品などを展示した「ミュージアム&ギャラリー」を開設した。広大な竹林が広がる農場に、新たな観光の目玉が誕生した。

 1903(明治36)年に建造された大谷石の石蔵を改装した。屋根瓦まで大谷石製の珍しい蔵だったが、2011年の東日本大震災で半壊。観光事業として国の補助金を得たのをきっかけに、展示スペースにふさわしいモダンな空間に改装した。

 県内には「人間国宝」と呼ばれる竹工芸の重要無形文化財保持者が2人おり、全国的にも竹工芸のレベルが高い。「伝統工芸品である竹工芸を生活の中に取り入れてもらいたい」と、若山社長の発案で実現にこぎ着けたという。

 展示品は若山社長の知人のコレクターが所有する貴重な竹工芸の花器やバッグなど約30点を借り受け、このうち14点を展示している。若山社長は「国内でも有数のコレクション。多くの方に見ていただきたい」と話している。ギャラリーのみの観覧料は無料。

 (問)同農場028.665.1417。

石蔵を改装したギャラリー。貴重な竹工芸が展示されている

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