独断と偏見で選ぶ!カタールW杯「最高のユニフォーム」11選

ついに開幕した2022カタール・ワールドカップ。4年に一度のサッカーの祭典は、選手のみならずユニフォームも楽しみな要素の一つだ。

そこでカタールW杯に出場する32か国の全ユニフォームから、独断と偏見で「今大会TOPイレブン」を選んでみたのでご紹介したい。

今大会は、例えば前回大会のナイジェリアのように突出したユニは見当たらない反面、そこそこに無難なデザインが比較的多めの印象である。

ブラジル

ブラジル代表 2022 Nike ホーム

これまでのブラジルのユニフォームと大きく異なり、ホーム・アウェイどちらも驚きのアニマル柄。ジャガーの爪と美しさにインスパイアされたデザインだが、ブラジルのユニでは異色のキットとなった。古代南米でジャガーは神として信仰されていたというが、20年ぶりのW杯優勝に向けた“神頼み”のようにも思えるデザインである。

ウルグアイ

ウルグアイ代表 2022 Puma ホーム

おそらく人によっては全く評価しないであろう、シンプルでクラシックな一着。だが、こうした普遍的なデザインが代表ユニらしくて良い。首周りはすっきりとしたスタンドカラー(立ち襟)を採用。強調しすぎない、ほど良い“空色”もウルグアイらしいユニフォーム。

イングランド

イングランド代表 2022 Nike アウェイ

「赤を基調に濃紺の襟」が23年ぶりに復活したアウェイ。EURO2000を戦ったUmbro時代の1999アウェイモデルを彷彿とさせるデザインに、オールドファンは懐かしさを覚えたに違いない。できればスウッシュ(Nikeロゴ)はネイビー、エンブレムはホワイトにしてほしかったが、素直に90’sデザインの復活を喜びたい。

エクアドル

エクアドル代表 Marathon 2022 アウェイ

エクアドルとMarathonのパートナーシップ26年間の歴史の中で、ある意味では最もロマンを感じるデザイン。古代の遺跡や遺物を想像させる民族的かつ幾何学的なグラフィックは妙にワクワクする。濃淡ネイビーにホワイトの差し色という色の組み合わせがスタイリッシュ。

韓国

韓国代表 2022 Nike アウェイ

近年の韓国ユニは確かに攻め気味ではあったが、ここまで大胆なユニが登場するとは驚きである。ブラックを基調に、カラフルなラインを不規則に描くアバンギャルドなグラフィックは前衛芸術感が漂う。色やデザインに中毒性があるのか、不思議と何度も繰り返し見たくなるユニである。

ドイツ

ドイツ代表 2022 adidas ホーム

力強さを感じるブラック・ストライプが印象的なデザイン。これはドイツサッカー連盟(DFB)の発足後に初めて代表チームが編成された1908年当時のユニフォームにインスパイアされたもの。ドイツ国旗色のストライプをあしらった首周りがオシャレで、漆黒に輝くゴールドのエンブレムは2010南アフリカW杯や2014ブラジルW杯でのユニを思い出させる。

クロアチア

クロアチア代表 2022 Nike アウェイ

かつてクロアチアのアウェイといえばブルーが定番だったが、2016モデル以降はダークカラーが定着。今回もダークネイビーを基調とし、やや明るめのブルーで市松模様をアートのように美しく描く。胸や袖の模様は滲むようにボヤッとしているが、これはクロアチアが面するアドリア海の干満(潮の満ち引き)など“海の動き”を表現したものだ。

アルゼンチン

アルゼンチン代表 2022 adidas ホーム

シンプルではあるが安定感のある王道ストライプが“帰ってきた”2022モデル。最近のホームキットはやや迷走気味だったが、大舞台を前にアルゼンチンらしい鉄板デザインを採用となった。「五月の太陽」を配する背面はアルゼンチン国旗を思わせる仕掛けがユニークな試み。

日本

日本代表 2022 adidas ホーム

世界各国で評判の良いSAMURAI BLUEのユニフォーム。ひとつ壁を乗り越えたと感じるデザインは、2002年日韓W杯・決勝戦後に舞った折り紙の鶴が原点で、“ORIGAMI”をテーマにしたグラフィックを鮮やかに鋭く描く。あえて言うなら、脇部分のラインはネイビーだとより引き締まった印象だったかもしれない。今回はソックスのデザインも秀逸である。

フランス

フランス代表 2022 Nike ホーム

ダークネイビーを基調にゴールドのエンブレムという色使いと、品の良いスタンドカラーがスタイリッシュなホームキット。シンプルにかっこいいデザインである。一見すると単純なシャツに見えるが、全体に“強さ、連帯、平和”を表現するオークの葉とオリーブの枝を描く。今回はホームを選んだが、アウェイも素晴らしいデザインだ。

メキシコ

メキシコ代表 2022 adidas アウェイ

今大会のユニフォームで大きな注目を集めそうなメキシコのアウェイ。デザインのテーマはホームと同じで、アステカ文明で崇拝された文化神・農耕神とされるケツァルコアトルを描く。

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正体は“羽毛のある蛇”とも言われるケツァルコアトルは、最高神とも呼ばれるほどにアステカ文明において重要な存在。なので正しく「神降臨」なユニフォームだ。そしてアウェイは、パンツとソックスも含めた全体のカラーコンビネーションも素晴らしい。

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