サッカーW杯スペイン撃破 歓喜と興奮県内包む 寝不足吹き飛ぶ快挙【動画】

逆転して喜ぶ日本代表サポーター=2日午前5時10分、宇都宮市春日町

 強豪相手に日本代表が再び演じた大逆転劇に、栃木県内でも歓喜と興奮が広がった。サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会で日本がスペイン代表に2-1で勝利を収めた2日早朝、スポーツカフェは熱狂に包まれた。「歴史的快挙」「このまま勝ち上がって」。強豪がひしめく“死の組”を1位通過した日本に惜しみない拍手を送り、さらなる活躍を祈った。通勤通学時間帯のJR宇都宮駅には高揚しつつも寝不足気味の顔がちらほら見られた。

 宇都宮市春日町のスポーツカフェ「ラウンド87」には午前3時過ぎからユニホーム姿のサポーター約20人が続々と集まった。同4時に試合が始まると約70インチの大型テレビにくぎ付けとなり、熱くエールを送った。

 序盤は細かなパスでつなぐスペインに押し込まれ、前半11分に失点。「まじか…」「さすがつえーな」。悲鳴とため息が漏れた。

 流れが変わったのは後半3分。同点に追いつき、その3分後には逆転のゴール。宇都宮市西川田南1丁目、アルバイト山城涼(やましろりょう)さん(30)は「眠気が吹き飛んだ」。その後も日本は粘り強い守備で得点を許さず、“無敵艦隊”を撃破した。

 栃木市旭町、生花業坂本晴彦(さかもとはるひこ)さん(47)は「ドーハの悲劇を忘れるな」と書かれた青いTシャツ姿で応援。「決定力があった。ドーハの歓喜が再び訪れた」と目頭を熱くした。試合後はスーツ姿に変身して市場へ仕入れに向かった。

 JR宇都宮駅でも快挙を祝う声が上がった。宇都宮市南大通り2丁目、会社員片嶋恵里(かたしまえり)さん(50)は4時間ほどの睡眠時間で観戦し、「まさか勝てるとは。この流れで次戦も突破してほしい」と声を弾ませた。

 小山市、中学1年女子生徒(13)は「後半から面白くなった」と評価。ただ「前半が良くないパターンが多いので、選手交代をしなくても戦えるチームにしてほしい」と冷静に語った。

© 株式会社下野新聞社