鉄工業界の繁栄などを祈り、伝統的な鍛冶技法を披露する「ふいご祭り」が8日、栃木県足利市福富新町の金山神社で3年ぶりに行われた。
祭りは今年で47回目。足利鉄工業協同組合と足利鉄工団地協同組合から選ばれた5人が白装束などを身にまとい、作業に当たった。木製の送風機「ふいご」で火を起こし、熱した鉄の棒に大づちを打ちつけると、「トンテンカン」と小気味よい音が周囲に響いた。
鍛えた鉄は直径約8センチの輪となり、日付が刻み込まれた。さらに、これまでに作られた輪をつなげた鎖に付け加え、奉納された。同組合の伊藤清志(いとうきよし)理事長(67)は「燃料の高騰など苦しい面もあるが、来年は明るい兆しが見える一年にしたい」と話した。