さようなら、大型客船「ぱしふぃっくびいなす」 横浜で見送りセレモニー コロナで客数減

大勢の人に見送られながら出港する「ぱしふぃっくびいなす」=横浜市中区

 さようなら、そしてありがとう─。来年1月で運航を終了する大型客船「ぱしふぃっくびいなす」(2万6594トン)が13日、2泊3日の国内クルーズを終えて横浜港から去った。同日は見送りのセレモニーが開催され、大勢の人々が駆け付けて客船との別れを惜しんだ。 

 「飛鳥Ⅱ」「にっぽん丸」とともに、日本船籍のクルーズ客船として広く親しまれてきたぱしふぃっくびいなす。1998年4月に就航し、全長183.4メートル、幅25メートル、旅客定員は最大620人を誇る。就航開始当初から横浜でもおなじみの客船となり、県内には今年、横浜港大さん橋国際客船ターミナル(横浜市中区)に計23回寄港した。

 最後まで新型コロナウイルス禍に苦しんだ。運航する日本クルーズ客船(大阪市)によると、感染が拡大した2020年2月に運航を中止。それでも今年3月に国内運航の本格再開にこぎ着けた。しかし再開後は客数が半減、事業継続が困難と判断した。船体の老朽化も要因の一つという。

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