鈴木氏 出馬を正式表明 長崎市長選「経験など生かす」

 長崎市出身で前九州運輸局長の鈴木史朗氏(55)は14日、市役所で会見し、任期満了に伴う来年4月の市長選に無所属で立候補すると正式に表明した。
 鈴木氏は6月の局長就任後、西九州新幹線開業など「100年に1度」とも言われる変革期を迎える古里の現状に接し、「(国土交通省で観光行政などに携わった)経験や人的ネットワークなど全てを市政にささげることが、故郷への最善の恩返しと考え、立候補を決意した」と説明。喫緊の課題として人口減対策を挙げ、若者の県外流出を食い止めるため、付加価値の高い新たな産業の創出・育成に取り組む考えを示した。
 今期限りでの退任を表明した4期目の現職、田上富久氏(66)と11日に面会したことも明らかにし「基本的な考え方や方向性については共感するところが多い」とした。支持や支援について田上氏は、正式な出馬表明後に「検討したい」と語ったという。
 鈴木氏は13日付で国交省を退職。政党などへの推薦申請は白紙。具体的な公約は今後検討するとした。
 次期市長選を巡っては、同市の会社経営で市PTA連合会顧問の原拓也氏(54)が立候補を予定している。


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