広島・呉市の酒造会社で年末年始の振る舞い酒に使う酒だるづくりが、追い込みを迎えています。
ことしで創業166年の呉市にある三宅本店です。工房で作業しているのは、この道44年の職人、徳江薫さんです。
酒だるは、香りの良い京都産の北山杉を組み合わせ、「タガ」と呼ばれる竹枠で絞める伝統の技法で作られます。釘や接着剤は、いっさい使いません。
徳江さんは、酒が漏れないよう木づちで何度も竹枠をたたき、特殊なカンナで削って仕上げていきました。
最後に蔵で仕込んだ清酒「千福」を詰め、酒米のわらで編んだ「こも」を巻いて完成です。
例年は、年間およそ250だるを作っていますが、コロナ禍のため、ことしは80だるにとどまりました。それでも去年の1.4倍に増えたということです。
三宅本店 三宅清史 取締役
「イベントが徐々に増えてきていますので、実際にたるの方も出荷が徐々には回復し始めてきてるのかなと」
こもだる作りは、29日まで続きます。